Amell larrieux / Bravebird (Bliss life)


アメール・ラリュークワイエットストーム・ソウルとでもいうか、
低体温なのに、生命力を感じさせる伸びやかな声で歌を歌う人。


前作「infinite possibilities」では音数を絞り研ぎすまされたトラックと、一見対照的に聞こえる、
彼女の情熱を内に込めた透明感のある声が非常にマッチした素晴らしいアルバムだったわけですが、
4年ぶりの今作「Bravebird」も路線は変わらず、jazz,R&B,hiphop,の折衷具合が心地よいトラックばかり。
表題作M-2 Braveirdは薄めのハウスビートにピアノがかるく舞い、彼女の歌声が
さらにすべてを透き通らせていく。
M-1の「for real」は前作の白眉だった曲「weather」同様、子供の言葉にならない喋り声から
幕を開けるが、こういったサンプルを使った場合の白々しさとは無縁なのは、
トラックメーカーであり、夫でもあるlalu larrieuxのサンプリングセンスでしょう。


彼の造り出す端正でラフなビートは良い具合にメジャー感が無くて、JAYDEEやMADLIBとかが
彼のアイドルなんじゃないかな。それくらいド−プな奥行きを僕は感じてしまう。

ところで、面白いなーと思ったのは、僕が一番最初に彼女の歌を聴いた時に
(大概の人も同じだと思うんだけど)Sadeっぽいなぁと思ったんですね。そしたらけっこう前に
sweetbackっていうsadeのバンドの人たちと演ってるんですね、アメールさん。
佐藤竹善小田和正のバックで演ってたって知った時みたいなね、個人的にそう思った。
すきなもんは繋がっていくんだと。例えはどうあれね。
出身ユニットのGroovetheoryはまだ未聴なんで見つけたらゲトるつもり。年代的に良い感じの
アシッドジャジンな曲調だと、最近にそこら辺の聞き返してる身としては嬉しいですが。


Jimi tenorとnicole willisとか、坂本龍一矢野顕子とか山下達郎竹内まりやとか、
夫婦でこう曲作れるってのは本当すごい。見習いたい。曲は作れないんですけどね。
もっとこう大きな?器的なことにおいて。

BravebirdInfinite PossibilitiesSweetbackGroove Theory